IR情報

メッセージ

日々、前進。日々、改善。

原価低減へのたゆまぬ取り組みで、厳しい環境に打ち勝つ。

 新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の普及や各国の経済対策により、世界経済が回復基調へと推移する一方で、未だに電力、環境・省エネ関連などの分野では投資へ向かう気運が回復せず、依然として予断を許さない状況が続いております。
 また、半導体などの部材不足がお客さまのサプライチェーンに影を落とし、減産調整がかかるなど、間接的な影響によってコンデンサの需要が低下する場面も見られました。部材の供給逼迫による仕入価格の高騰など、仕入れの面でも影響が表れています。
 このような厳しい状況の中、まだ道半ばではありますが、社員一人ひとりが「原価低減」や「品質・生産性の向上」に徹底して取り組み、生産改革を進めてきた結果、2021年度上半期のグループ連結売上高は、前年同期比10.6%増加の10,927百万円、営業利益は233.0%増加の305百万円となりました。コンデンサ・モジュールのxEV用コンデンサの大きな伸張も、増収増益を牽引してくれました。
 しかしながら、私たちが掲げた目標からは未達という結果となり、この事実を真摯に受け止めて、さらなる改革と改善に取り組んでいく所存です。シヅキの総合マネジメントシステム「∫IΣS(シムス)」にも書かれた、「いかなる環境の変化にも機敏に適応しうる企業体質」という企業運営指針を、一人ひとりが胸に刻み、どのような状況下であろうとも「日々、前進。日々、改善」を貫けるように、企業体質を磨き上げていきたいと考えております。
 

改善をよろこびに。

「改善の考働」を積み重ねる力が、シヅキの強み。

 改善への取り組みは、険しく終わりのない道のりです。日々の仕事の中で問題が発生した時は、その場限りの処置で済ませるのではなく、問題の発生につながった根本要因を究明し、問題の根を潰していく力。現状に満足することなく、日々一歩ずつ「改善の考働」を継続していく力。このような力こそが、私たちシヅキの本当の強みではないかと考えています。決して簡単にできる仕事ではありませんが、それをただ苦労と思うのか、日々の充足感やよろこびにつなげていくことができるのか。一人ひとりが挑戦を楽しめるような企業風土をつくっていきたいと考えています。

部門も、拠点も越えて、ひとつのチームに。

 『挑戦する社風』への一歩目として取り組んできた横断型の組織づくりは、開製販という部門を越えたプロジェクトチーム活動からさらなる進展を見せ、拠点を越えた“知の融合”が生まれようとしています。
 たとえば、秋田指月が挑戦している技術開発テーマに対して、本社の開発部が要素技術をサポートするだけでなく、岡山指月のメンバーたちも一所懸命に実験や分析に取り組んで、そこから得られたデータや知見を共有してくれるようになりました。このような気運の高まりを受けて、九州指月でも産業機器の分野で新たな展開が始まっています。先日、九州へ出向いた開発メンバーから「現場での仕事が楽しい」という声を聞き、とてもうれしく思いました。
 部門や拠点という垣根を飛び越えて、グループ全体がワンチームとして動き、同じ目標に向かって知恵を出し合っていく。まだ始まったばかりの変化ではありますが、挑戦を楽しむメンバーが現れ、お互いに良い刺激を与え合ってくれていることに、手応えを感じています。

改善をよろこびに。

信頼という土台があることで、挑戦にスピードが加わる。

  “知の融合”をさらに加速させるため、これまで別個のものとしてセグメントしてきた事業をひとつに統合する動きも始まっています。2022年度からスタートする第Ⅱ期では、「電力機器(力率・品質改善)」「環境・省エネ機器」を統合し、「産業機器」「自動車機器(xEV)」「電力・環境省エネ」の3つを重点事業とします。
 進相コンデンサやフィルムコンデンサをはじめとする「電力機器」と、瞬低補償装置やパワーマネジメント装置などの「環境・省エネ機器」は、製品としては別のものでも、実はお客さまの立場から見つめ直すと、「電気を安心して効率的に使いたい」というニーズは同じでした。両チームが融合することで、よりお客さまを中心に据えた営業活動を展開していけるのではないかと考えています。
 実際に、電力機器の事業で古くからお付き合いのあるお客さまが、「シヅキがこういうこともできるから検討してみてはどうか」とグループ会社の方へと橋渡ししてくれ、環境省エネのビジネスにつながった事例も生まれています。これまで築き上げてきた信頼をベースに、新しい挑戦を重ねていくことで、その挑戦にスピードが加わります。やはり、お客さまからの信頼があってこその挑戦であり、「自分たちの日々の考働がいかに大切か」ということを改めて学ばせてもらえた機会となりました。
 私たちシヅキはこれからも、さまざまなかたちでチームとしての強化をはかり、「長期経営ビジョン―10年後の指月グループのあるべき姿―」の実現に向け、グループ一丸となって果敢に挑戦を重ねていきたいと考えております。株主の皆さまにおかれましても、ご支援とご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

2021年12月
代表執行役社長
足 達 信 章

 

過去のメッセージ

2021年6月 積極果敢に、チャレンジする。
2020年12月 一丸となって、次への一歩を。