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「第68回 電気科学技術奨励賞」を受賞しました

2020年12月1日

 株式会社指月電機製作所は、「直流変電所用整流装置の低電圧変動率化に対応した直列リアクトルの開発」について、公益財団法人 電気科学技術奨励会が主催する「第68回 電気科学技術奨励賞」を受賞しましたのでお知らせします。

鉄道用直列リアクトル
開発した直列リアクトル

受賞の概要

   「整流装置の低電圧変動率対応 高インダクタンス形直列リアクトルの開発」
  
      【受賞者】
        株式会社指月電機製作所   鶴居 政利
        株式会社指月電機製作所   岸 章夫
        株式会社指月電機製作所   近藤 大介
 

背景と開発の概要

 近年、CO2削減による地球環境保護への観点から、電気鉄道用直流変電所(以下、直流変電所)に設置している整流装置の電圧変動率を下げる(=低損失化)ことで省エネを図るニーズがありましたが、導入の課題として、低損失化にともない変圧器のリアクタンス分が少なくなると、故障電流の立ち上がりが鋭くなり、直流高速度遮断器が遮断指令を受けた時には定格遮断電流を超える恐れがありました。また、直流変電所では、故障電流を抑制する目的で、変電所の帰線回路に直列リアクトルが設置されていますが、従来のギャップ鉄心形の直列リアクトルでは磁気飽和によるインダクタンス不足が懸念されていました。

 そこで、直列リアクトルの直流不飽和インダクタンスを大きくする設計手法を考案し、試作・検証および実機を想定した大電流試験を実施し、実機運用に問題ないことを確認、低損失化が進む直流変電所に適用できる新たな直列リアクトルを開発しました。

 今回開発した直列リアクトルを採用することで直流変電所の低損失化にともなう課題が解決され、鉄道事業での省エネを実現し環境活動に貢献できます。現在では、複数の直流変電所で運用を開始しており、直流電気車運用への電力の安全・安定供給に寄与しています。

電気科学技術奨励賞について

 公益財団法人 電気科学技術奨励会が、電気科学技術に関する発明、研究・実用化、ソフトウェア開発、教育などで優れた業績を挙げ、日本の諸産業の発展および国民生活の向上に寄与し、今後も引き続き顕著な成果の期待できる人を表彰するものです。

本件に関するお問い合わせ先

 株式会社 指月電機製作所 経営企画部  電話:0798-74-5821

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