コンデンサ ご使用上の注意
代表的な項目を記載します。詳細は各機器の取扱説明書をよく読んでその指示に従ってください。
運搬・据付
・コンデンサの運搬時には碍子を絶対に持たないでください。
・コンデンサの設置場所は風通しの良い所、腐食性ガスや振動のない所を選んでください。
・周囲温度は各機器に規定されている範囲内で、周囲の併設機器から熱の影響を受けにくい場所をお選びくだ
さい。なお、変圧器や直列リアクトルのような発熱機器と併設される場合は、その発熱の影響を避けるため
200mm以上の間隔をとってください。また、発熱機器の真上にコンデンサを設置しないでください。
・コンデンサを2台以上並べてご使用になる場合は、隣り合うコンデンサとの器壁間隔は規定値以上として
ください。
結 線
・コンデンサの接続用電線は端子部に力が加わらないよう可とうな電線を使用するものとし、ブスバーによる
直接接続は行わないようにしてください。
・締付トルクはコンデンサ本体に表示しておりますので、明記されているトルクで締付をお願いします。必要
以上の締付は油漏れの原因になることがあります。
・接地端子による接地工事を必ず実施してください。
運 転
・充電部に接近しないでください。また、触れないでください。
・適切な保護装置を設けてください。
更新推奨時期
コンデンサ及び直列リアクトル、放電コイルなどの付属機器は、(一社)日本電気工業会「汎用高圧機器(及び
低圧機器)の更新推奨時期に関する調査」という報告書において更新推奨時期を以下のように定めています。
■高圧進相コンデンサ及び付属機器:使用開始後15年
■低圧進相コンデンサ:使用開始後10年
※これらの値は保証値ではありません。
予防保全の見地からも、上記期間を目途に更新を推奨致します。
注 意!
特に昭和50年以前の低圧進相コンデンサは保安装置が内蔵されていないため、万一の内部故障時には
二次災害(発煙・発火)が発生するおそれがあります。防災の上でも早急にお取替えをお願いします。
横倒し禁止
・コンデンサやリアクトルは、一部の商品を除き、運搬・据付時の横倒しを禁止しておりますのでご注意くだ
さい。
・横倒し禁止除外対象品
低圧進相コンデンサ設備 N2形、E形(オーバル形状)
機器の離隔距離
「コンデンサ~コンデンサ間」、「コンデンサ~リアクトル間」の離隔距離は、原則、以下の値以上としてくだ
さい。なお、絶縁・放熱・メンテナンスの判断より下記寸法を小さくできる場合は、この限りではありません。
コンデンサ~コンデンサ間 | 油入 | 160kvar未満 | 50mm以上 |
160~319kvar | 80mm以上 | ||
426~532kvar | 100mm以上 | ||
ガス式 | 53.2kvar以下 | 50mm以上 | |
79.8~106kvar | 80mm以上 | ||
160kvar以上 | 100mm以上 | ||
コンデンサ~リアクトル間 | 200mm以上 |
使用絶縁油
高圧コンデンサ JIS C 2320 5種2号、第四類第三石油類
高圧リアクトル JIS C 2320 1種2号、第四類第三石油類
高調波引込現象
電圧歪が高い(系統の状況により異なる)場合は、コンデンサ(リアクトル)を投入する際に、高調波の引込現象が生じることがまれにありますのでご注意ください。
周辺機器(開閉器)のコンデンサへの影響について
製造メーカーの更新推奨時期を超過して使用されたVMCなどの開閉機器については、その接点の消耗などにより開閉サージが増大する場合があり、過電圧でコンデンサ設備が劣化・故障する可能性がありますのでご注意ください。