瞬低補償装置の導入事例
瞬時電圧低下(瞬低)は、ビジネスに壊滅的な影響を与える可能性があります。例えば、機器の故障、データの損失、生産性の低下など、その影響は多岐にわたります。
シヅキの瞬時電圧低下補償装置は、これらの問題に対する信頼性の高いソリューションを提供するように設計されています。この装置は、電圧低下を検知するとすぐに動作し、接続された機器に安定した電圧を供給します。これによりビジネスを継続し、瞬低による潜在的な損害から機器を保護することができます。
お客様の課題は何でしょうか? 下表の「導入事例」をクリックすると詳細をご参照頂けます。
半導体製造/半導体製造装置 | 導入事例1|半導体部品製造業:試験装置 |
---|---|
自動車部品製造/金属製品製造/精密機器製造 | 導入事例2|機械製造業:クリーンルーム 導入事例3|自動車部品製造業:焼き付け加工炉 |
医薬品製造/食品製造/化学・繊維製造 | 導入事例4|医薬品製造業:クリーンルーム 導入事例5|医薬品製造業:換気ファン 導入事例6|食品製造業:殺菌処理ライン |
その他製造業全般 | 導入事例7|繊維製造業:UPS代替 |
半導体製造/半導体製造装置
重要パーツである半導体はその製造工程も非常にセンシティブであり、わずかな瞬低であっても製造装置が停止します。この1回の瞬低で、仕掛品の廃棄だけでなく、復旧までの時間的なロス、納期遅れなども含めるとその損害は計り知れません。とは言え、全ての設備や機器に瞬低対策を施すのは容易ではありません。
そこでシヅキでは、”必要な時”に”必要なだけ”の設備投資をご提案しています。
【導入事例|半導体部品製造業:試験装置】
ご採用装置 | 小容量SBシリーズ |
---|---|
定格電圧 / 定格容量 / 補償時間 | 三相3線 208V / 20kVA / 1秒 |
蓄電器 | 電解コンデンサ |
導入時期 | 2019年12月 |
導入の経緯 | 重要試験装置への瞬低対策。海外仕様の装置でも、シヅキなら対応可能です! |
<指月電機担当者の声>
半導体部品を製造されているお客様から、海外仕様の試験装置に対して瞬低対策を実施したいというご相談を頂きました。その試験装置は、瞬低の影響により「試験データが消えてしまう」「試験が中断してしまい、やり直しができない」など機会損失が大きいそうです。さらに海外仕様のため定格電圧が208Vであるなど、国内仕様との違いから瞬低検出ができないのではないかとご心配されていました。そこで、お客様から試験装置の負荷容量など詳細仕様を教えて頂き確認したところ、当社の瞬低補償装置で対策できることがわかりました。早速、お客様にお伝えし「SB」のご採用に至りました。
「SB」はキャスター付きの据え置きタイプで、同等の他社品に比べ小型です。限られた設置スペースであったため、小さく、移動が容易であることもご好評でした。導入後、瞬低対策ができていることを確認されたお客様から連絡があり、「試験装置は問題無く稼働している」と、とても満足されたご様子でした。
金属製品製造/自動車部品製造/精密機器製造
フライスカッターやエンドミル、ドリルなどの加工機は、固い素材を削るために高速で回転しています。その回転中に瞬低が起こると、電力が一瞬供給されず、急停止することがあります。急停止によって、加工品への噛みこみや軸ブレ、刃の欠け、故障などが起こり、製品・仕掛品の廃棄、復旧までの時間・機会のロスが生じる場合があります。製造装置や加工機が急停止!!それは、瞬低が原因かもしれません。
【導入事例|機械製造業:クリーンルーム】
ご採用装置 | 中容量VBシリーズ VB200E |
---|---|
定格電圧 / 定格容量 / 補償時間 | 三相3線 200V / 100kVA / 1秒 |
蓄電器 | LiC(リチウムイオンキャパシタ) |
導入時期 | 2018年12月 |
導入の経緯 | 対策”未”実施の施設で瞬低被害。対策済みの装置は無事!安心実績で増設決定。 |
<指月電機担当者の声>
機械を製造・販売されているお客様から、増設のご相談がありました。以前、重要装置の瞬低対策として、当社の瞬低補償装置「VB200E」を導入してくださったお客様でした。
ある日、施設内で瞬低が発生、電圧が瞬間的に60%低下しました。瞬低対策をしていなかったクリーンルームでは、空気を送るコンプレッサーが停止し、連動して外気を処理する外調機と空調機も停止。復旧に数カ月もかかり、その間、生産できずに損害が発生したそうです。
一方、「VB200E」で瞬低対策をしていた重要装置と生産ラインは、瞬低の影響を全く受けず無事であったとのお話を伺いました。このこともあって、当社製品に対し信頼を寄せてくださり、今回、増設となりました。
ほんの一瞬の電圧低下でも、機器によっては誤動作や運転停止など大きな影響が出る場合があります。当社の瞬低補償装置は、電圧低下を検知すると瞬時に電力をバックアップし装置を守ります。いつ発生するかわからない瞬低。製造ラインの安定稼働には欠かせない装置です。
【導入事例|自動車部品製造業:焼き付け加工炉】
ご採用装置製品 | 中容量VBシリーズ VB200E |
---|---|
定格電圧 / 定格電圧 / 補償時間 | 三相3線 210V / 100kVA / 1秒 |
蓄電器 | LiC(リチウムイオンキャパシタ) |
導入時期 | 2018年5月 |
導入の経緯 | 機会損失の防止のために導入。瞬低対策の効果を実感し、増設検討中。 |
<指月電機担当者の声>
自動車部品を製造されているお客様が、部品の焼き付け加工をする炉の瞬低対策として、瞬低補償装置「VB200E」を導入くださいました。
瞬低が発生すると炉は停止し、生産に支障をきたします。生産中の製品の廃棄や、炉の再起動に時間がかかるなど、機会損失が大きいそうです。
お客様は当社の「VB200E」とUPSを比較検討されたそうですが、「VB200E」はUPSと比べて寸法が小さく、省メンテナンスであることにメリットを感じていただきました。「VB200E」は蓄電器としてLiCを採用しているため10年間交換不要ですが、UPSは鉛蓄電池を採用されていることが多く、長寿命品でも4~5年で交換する必要があります。この点から、「VB200E」の方がランニングコストを抑えることができるため、ご採用に至りました。
その後、瞬低が発生した際に「VB200E」を設置したラインは停止せず、設置していないラインは被害を受けたそうです。現在、瞬低対策をしていないラインが3つあり、増設をご検討頂いています。
医薬品製造/食品製造/化学・繊維製造
クリーンルーム空調機や吸排気ファン、殺菌処理装置などが安定的に作動することで、衛生・品質が保たれている製造環境。瞬低が起こると、電力が一瞬供給されず、装置が停止することがあります。そして、清浄度や温度・湿度が管理外の値になるなどして、衛生・品質の保証が困難となり、製品・仕掛品の廃棄、復旧までの時間・機会のロスが生じる場合があります。
【導入事例|医療品製造業:クリーンルーム】
ご採用装置 | 中容量VBシリーズ VB400E |
---|---|
定格電圧 / 定格容量 / 補償時間 | 三相3線 420 V / 100kVA / 1秒 |
蓄電器 | LiC(リチウムイオンキャパシタ) |
導入時期 | 2016年6月 |
導入の経緯 | クリーンルームへの瞬低対策。既設装置で対策効果を実感。追加で導入! |
<指月電機担当者の声>
瞬低補償装置の増設のご相談を頂きました。医薬品は、空調管理されたクリーンルームで生産されています。以前も当社の瞬低補償装置を導入頂いた実績があり、その後、瞬低による被害が発生しなかったため、別のクリーンルームにも設置したいとのお話でした。
瞬低によりクリーンルームの制御装置が停止した場合、室内に外気が流入し、製造中の医薬品はすべて廃棄処分になります。また、外気により持ち込まれたゴミや細菌を除去する必要があり、再稼働に2~3日必要で、その間は製造ができず機会損失も発生します。製品によっては数百万円から数千万円といった被害額になることも…。この被害を未然に防ぐために、再度、瞬低補償装置の導入をご検討されたそうです。
今回は設置スペースに限りがあったのですが、ご採用頂いた「VB400E」はUPSに比べて小さく、体積比が約1/4であるためご要望を満足できました。また、UPSはバッテリーの交換が必要ですが、瞬低補償装置は定期交換が必要な部品を採用していないためメンテナンスが不要で、ランニングコストの削減ができることもご好評を頂きました。
【導入事例|医療品製造業:換気ファン】
ご採用装置 | 中容量VBシリーズ VB200E |
---|---|
定格電圧 / 定格容量 / 補償時間 | 三相3線 210 V / 150kVA / 2秒 |
蓄電器 | LiC(リチウムイオンキャパシタ) |
導入時期 | 2020年11月 |
導入の経緯 | 試験鶏舎の換気ファンが瞬低により停止。再発防止のため瞬低対策装置の導入をご検討。 |
<指月電機担当者の声>
動物用ワクチンを開発されているお客様から、瞬低対策のご相談がありました。
ある朝、試験鶏舎の換気ファンが停止しており、確認したところ「瞬低」と判明! 翌日、鶏舎内の温度が高くなり、暑さで鶏の元気がなかったとの事。瞬低は、いつ、何回、発生するかわかりません。換気ファンが停止しないよう、早速、瞬低補償装置を導入されました。
今回は屋内の電気室に設置しましたが、スペースに限りがあったため、装置の大きさに制約がありました。この大きさの問題とご要望の仕様を満足する装置として「VB200E」をご採用頂きました。
この装置は、蓄電器にLiCを採用しており、他の蓄電器に比べ、体積・質量ともに小さくできます。さらにLiCはバッテリーと違い、消防署への届け出や、設置床の補強が不要であり、時間とコストの削減につながり、お客様にご好評を頂きました。
【導入事例|食品製造業:殺菌処理ライン】
ご採用装置 | 小容量 SBシリーズ |
---|---|
定格電圧 / 定格容量 / 補償時間 | 三相3線 200 V / 10kVA / 2秒 |
蓄電器 | 電解コンデンサ |
導入時期 | 2018年7月 |
導入の経緯 | 殺菌装置への瞬低対策。高い信頼・豊富な実績のシヅキを選定。 |
<指月電機担当者の声>
健康飲料を製造されているお客様に瞬低補償装置を導入頂きました。
瞬低が発生すると、製造工程にある殺菌装置は無菌状態が保てなくなり、製造中の製品は廃棄処分することになります。さらに、ラインの復旧に数時間かかり、機会損失は、毎回1千万円ほどになるそうです。
これまで当社は、食品製造業の殺菌処理ラインへ瞬低補償装置を導入してきた多くの実績があり、高い信頼を獲得しています。今回のお客様は、そのような当社製品への評価を知ってお声を掛けてくださり、提案を重ねていく中で、装置の良さをご理解頂き採用に至りました。
性能以外でお客様に喜んで頂けたことは、装置のコンパクトなボディです。製造現場には設置スペースがほとんど無かったのですが、ご採用頂いた「SB」は小型品であったため、手間なく設置が完了しました。製造スペースを確保したいメーカー様にとっては、このコンパクトボディが採用のポイントになっています。導入をご検討中のお客様は、是非一度、お試しください!
その他製造業全般
【導入事例|繊維製造業:UPS代替】
ご採用装置 | 小容量 SBラックタイプ |
---|---|
定格電圧 / 定格容量 / 補償時間 | 単相2線 100V / 1.2kVA / 1秒 |
蓄電器 | 電解コンデンサ |
導入時期 | 2018年7月 |
導入の経緯 | UPSから瞬低補償装置へ置き換え。バッテリーレスだからメンテナンスも安心。 |
<指月電機担当者の声>
金銀糸を製造されているお客様から「UPSを瞬低補償装置へ置き換えたい」とのご相談を頂きました。
お客様の製造工程では、蒸着機でフィルムに金属を蒸着する工程があり、万一に備え蒸着機の制御システムにUPSを設置していました。
ところが、ある日、「瞬低」が発生したにもかかわらずUPSが機能せず、製造ラインに支障をきたしました。原因は、UPSのバッテリー交換忘れでした。UPSのバッテリーには寿命があり、使用環境により異なりますが、長寿命品でも4~5年といわれています。そこで、バッテリーレスでメンテナンスが少ない瞬低補償装置を導入されました。
蒸着機の制御システムに瞬低対策を施せば十分と判断し、動力系ではなく制御系を対策することによりイニシャルコストを削減でき、かつ体積・質量ともに小さい「SBラックタイプ」を最適提案しました。UPSに比べコストを抑えられ、さらにバッテリー交換忘れの心配がないことにお客様は満足され、ご採用くださいました。